76話 ページ27
A視点
アタシはまだ血の味がするって思いながら一旦紙ナプキンにペッと血を吐き出した
「！？A中将に血が！！
あの、本当に申し訳ございません！！」
言うが早いか、新兵は勢いよく頭を下げてきた
「？別にコレはアンタの所為じゃないでしょ？」
「しかし、自分の所為で……」
「発端が君にあったとしても、結局そうやると決めたのは彼奴自身だからこの傷は彼奴につけられた物。
アンタの所為じゃないよ」
その言葉に怯えていた新兵はホッとしたような表情になった後、恐る恐るお財布を出していた
「あの、クリーニング代とかは……」
「別に要らないよ。
誤ってこぼす事なんてよくある事だしね」
「しかし……」
「……アタシも小さい頃よくクザンさんやサカズキさん、ボルサリーノさんにご飯をぶちまけてたよ」
そう言ったら新兵は有り得ないと言う表情をしていた
「だから、態とじゃないなら気にする必要はないよ。
幸い被ったのは水だったからシミにはならないしね」
アタシはご飯だったから何回スーツにシミを作った事か……
片腕生活に慣れてなくて他にもセンゴクさんやガープさん達にもぶちまけてたなァ……
「まァ、こんな事が起こらないように次からは気をつけてね」
「は、はい！！
ありがとうございます！！」
新兵が綺麗な敬礼をした後席に戻り、他の海兵達も自分が座っていた席に座りご飯を食べ始めた
アタシも食べたが、血が止まらなかったので食べ終わった後に執務室に戻って口の中にガーゼを入れて切れた所を圧迫するように抑えた
「食べ進めるべきじゃなかったな……」
ちょっと反省しながらも書類整理をしようと思っていたらナナが持ってきていた書類が一部無くなっていた
？何故……？
失くしたとかはない筈だけど……
探していたら付箋が机に貼ってあり内容は確認が終わってる物だけ持っていきましたと書いてあった
最後にナナと書いてあったのでナナが持っていたのかと思いながらも持っていく手間が省けて良かったとも思い椅子に座った
さてと、先ずは今日の海賊船の報告書から終わらせるか
椅子に座り報告書を仕上げ、書類整理をしひと段落ついた所で時間を見たら1:00を回っていた
「……そろそろ寝るか」
丁度キリもいい所だし、全部明日……いや、日付回ったから今日中に終わらせなきゃいけない訳でもないしいっか
お風呂にも入んなきゃだし、洋服の洗濯もして……
アタシは色々考えながら自室に向かい、着いたら早速やるべき事をやり、布団に入ったのは2:30だった
明日は朝からだからさっさと寝よ
横になったら直ぐに眠気が襲ってきて眠りについた
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