73話 ページ24
A視点
「お疲れ様です。
今日はよく眠れましたか？」
「うん、お陰様で。
ありがとう、ハート」
船が出航して直ぐにハートに話しかけられたから昨日のお礼を言ったらハートは嬉しそうな表情を見せた
「当然の事をしたまでです！」
「あ！昨日ハートさんに稽古つけてたでしょ！！
ずるいです！！私にも付けて下さい！！」
「え！？A中将とマンツーマンだなんて羨ましいです！！ハート大佐！！」
ハートと会話してたら周りに人が集まり口々にそう言い出した
しまった、誰かに見られてたのか……
「ハートには仕事手伝ってもらったお礼を兼ねてね。
そんなに言うんだったら、皆んながアタシの仕事手伝ってくれたら相手をするよ？」
「「「！是非！！」」」
皆んなが意気込んで「ウォー！！」とか叫んでてこりゃ、ちょっと疲れる約束をしちゃったかなと思ったけど、強くなりたいと思うのはいい事だし別にいいかと思い考えるのを辞めた
巡回中、海賊船を1隻見つけたから船は潰して海賊をインペルダウンへ連行した
連行が終わり本部に戻った頃には既に灯りは消え空は暗かった
「食堂まだ空いてるかな？」
「空いてると思いますよ」
そういや海賊の報告と始末書書かないと……
ナナが大量に書類を持ってきたからそれも片付けて……
……先にご飯だな
今日は何食べよう
食堂へ向かいながらそんな事を考えて、食堂に着き食べる物を選んでいた
「種類がこう豊富だと毎日悩むなァ」
何年も所属してるけど未だに食べ物に悩む
まァ、そんなに多くは食べれないんだけど……
「今度こそ唐揚げじゃ！！」
「カレー！」
「魚！！」
「スープも意外と美味しいよね」
わらわらと悪魔達が言ってくるのを無視してアタシはシチューを頼み、シチューを盛り付けてあるお皿が乗ってるお盆を持って席に座った
座ったら早速食べ始めてたら突然頭上がひんやりとした感触に襲われた
一瞬遅れて雫が滴ってきたのが分かって頭から何かを被ったのだと知った
「も、申し訳ございません！！
A中将の頭に溢してしまい！！」
後ろを振り向けば恐らく新兵である者が凄い勢いで頭を下げてきた
「このくらい平気だよ」
新兵は多分怒られると思っているのか凄く怯えた表情で頭を下げているから多分コレは態とじゃない
なら、怒る必要はない
そう思ってたらガタイのいい男が此方に近づいてきた
「よくやった！新兵！！」
そんな大きな声で新兵の肩に腕を置いたのは恐らく大佐だ
名前は知らないけど
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