67話 ページ18
A視点
「そう言えば、ハートはこの後運動するって言ったっけ？」
「？はい」
「アタシも少し付き合うよ。
なんなら手合わせでもいい。
他の人達には内緒で。
お礼にもならないだろうけど書類を手伝いくれたからマンツーマンで相手をするよ」
「！？い、いいんですか！？」
「うん」
「是非お願いします！！」
勢いよく頭を下げたハートにアタシはそれじゃあ訓練に行くかと言い訓練場に向かった
「竹刀は使ってもいい。
アタシのハンデはあった方がいい？」
「え、それは……」
「ハートのお好みでハンデの重さを変える。
ハートへのささやかなお礼だからね」
「で、でしたら、私も竹刀を使いますのでA中将も得意であれば使って下さい。
ハンデはいりません……と言いたい所ですけど、それだと今の実力で死ぬのは重々承知しています。
なので、ハンデとして悪魔の実の使用は無しでお願いします。
それ以外は全てありで、全力でお願いします！」
「分かった」
そう返事をしてアタシとハートは竹刀が置いてある所から1本ずつ抜き取った
アタシの基本スタイルは足技だけど刀を使う事も無くはないから素人よりは出来る
だけど、剣士と名乗る人の前だとアタシの剣捌きは素人同然に映るだろうけどね
ハートは剣……と言うよりは薙刀の使い手だから竹刀での勝負となるとアタシの負けは濃厚になるかな
「先行はハートから。
何処からでも攻撃してきていいよ。
それがスタートの合図としよう」
「はい！」
アタシとハートは竹刀を構えてハートは呼吸を整えていた
夜風が吹き始め、周りの木々が揺れ葉が飛び散っていた時にハートは思いっきり踏み込んで駆け出しアタシに向かって竹刀を振り下ろしアタシはそれを竹刀で防いだ
だけど、上から両腕でかけられている体重にアタシは片手で支える事が出来ず身を引き竹刀を下へと降ろし距離を取った
つかさずハートは竹刀を振り翳してきたがアタシは軽々と避け、ハートが足元を狙って竹刀を張り翳した
その攻撃に対してアタシは地面に竹刀を突き刺すのと同時に竹刀の上に乗って攻撃を交わし、体を少し捻って思いっきり蹴りを入れ竹刀で防ぎきれなかったハートは吹っ飛んでいった
アタシは素早く竹刀を抜き取りハートの元に駆け寄り武装色を纏った竹刀でお腹に向かって振り下ろしたがかろうじてハートは反応して防いだ
しかし、覇気を纏ってない竹刀が勝てる筈もなく竹刀は真っ二つに割れ勢いよくハートに当たり吹っ飛んでいった
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