64話 ページ15
A視点
「女性にそれ聞きます？」
「いや、若い子達が年寄り臭い話してたからさァ」
クザンさんは流れるようにアタシの隣に座り、向かい側にナナは黙って座った
「けど、ホントにいくつなんですか？」
其々食べ始めたら話を続けるようにナナが純粋な眼差しで見てきてハートは嫌そうに24と答えていた
「え！？凄く若いのにその歳で大佐なんて凄いです！！
あ、けどA中将よりは歳上なんですよね？
歳下からタメ口で自分は敬語ってイラッときません？」
何言ってんの？この子
「はぁ？する訳ないでしょ。
そんな事をしてる暇があったら鍛錬してA中将と少しでも近い階級になりたいね」
「あ、すみません！
本人が目の前に居たら本音は言えませんよね！！」
「ナナちゃん、ちょっとデリカシー無さすぎじゃない？」
「すみません！
私、思った事直ぐ言っちゃうので……」
クザンさんに怒られてテヘッと言わんばかりの表情で喋っている彼女を見てこんなのでも海兵になれるからあんな奴等ばっかり居るんだよと心の中で舌打ちをした
「けど、A中将って色んな人から特別扱いされて羨ましいです」
「は？アタシが？」
「はい！
だって、嫌な書類を制作しなくていいなんて言われませんよ？」
「だから、アタシは別に作ってもいいって言ったでしょうが」
頭悪いんじゃないの？
アタシは別に作ってもいいけど、アタシが作ったらセンゴクさんが五老星に怒られてそのセンゴクさんはアタシに怒ってくるけど、アタシはそれでも辞めないから別の奴に回してるってだけであって……
「それはさっき説明したでしょ」
「えー、けど、納得いかなくないですか？
大将達とも親しげみたいですし……」
「それはアンタもだろ」
ハートはジトッと見ていたがナナは素っ頓狂な顔をした後に笑顔で答えた
「それは当たり前じゃないですか！
アタシはクザンさんの秘書だから仲良くなるのは普通です！
けど、A中将はただの中将ですよね？」
……さっきからこの子の言い回しがよく分からない
まるでアタシを煽るかのように言ってる
「だから何？
そもそも、アンタと違ってアタシは大将達と長い付き合いだからそう見えるだけであって付き合いが長かったら必然的に仲良くなるのは普通でしょ」
「あー！成る程！
中将がコネで入ったって噂は本当だったんですね！！」
その言葉を聞いてアタシは持っていたお箸をバキッと割った
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