60話 ページ11
A視点
「？どうかされましたか？」
「ちょっとね……
今からアタシはクザンさんに書類の不備じゃないか確認してくる」
期限はかなり近かった
手違いなら早めに違う人に渡さなきゃ
「あぁ、それと疲れたのならくつろいでていいし飽きたらいつでも辞めて出て行っていいからね」
「！？そんな事はありませんよ！
A中将のお役に立ちたいですから！！」
勢いよく返事をしたハートにポンポンと頭を撫で、アタシは書類を持ってクザンさんの元に向かった
「失礼します」
「あららら？どうしたの？」
中に入ったらゲッソリとしながらも書類を見つめているクザンさんの姿があった
「この書類がアタシの元にあったのですが、コレはアタシが作っても問題ないものですか？」
アタシは持ってきた書類をクザンさんに提出したらナナも覗き込むようにクザンさんが手に持った書類を見ていた
「コレはどう考えても……」
「あ、コレはA中将が作って下さい！」
クザンさんの言葉を遮るように言ったのはナナだった
「コレは誰かに回す書類でしたのでA中将が1番適任かと思い回しました！」
……この人か、コレをアタシに回したのは……
「別に構いませんけど、何を作るのかは分かりますよね？」
「流石に想像出来る……
悪いけど、コレは別の奴に回す。
態々すまんな」
「いえ、それでは……」
「ま、待って下さい！！」
出て行こうとしたらナナが突然そう叫んだ
「な、なんでA中将にやらせないんですか！？
こんな大事な会議を中将にやらせるのは当然だと思います！！」
「確かに、ナナちゃんの言い分は最もだ。
だけどなァ、こんなのAちゃんに作らせてみなよ。
政府はかなり怒るぞ」
「そんな出来損ないを作る物など、中将として恥ずべき行為です！！」
「言わせてもらうけど、アタシは別にこの書類を作っても構わない。
ただ、アタシは七武海制度なんて物は要らないと思ってる。
もし、アタシが作るとしたら海賊を海兵側に付かせる必要はないって内容を作って提出をする。
だけど、コレを政府側が望んでないのは重々承知してる。
だから、アタシはこの書類を作らない。
後釜を誰にするかの資料なんて作る気も内容を考えようとも思えない。
そんなに作らせたいんだったら、出来た結果の矛先がアンタに向く事は分かってんの？」
睨みつけたらナナは少し怯んだ表情を見せた
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