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345話 ページ46

A視点

【周りは皆んな敵よ】

違う……

周りは、皆んな……

優しい人達……

大丈夫……

震える必要はない……

なのに、どうして……

震えが止まらないの……?

A「最悪……」

これじゃあ、何も変わらないじゃん……

「!Aじゃねぇか」

A「!圭介……」

場地「?震えてんのか?

何があった?」

A「っ……来ないで……!!」

あっ……また……

なんでよ……

違うのに……!!

思い通りになってよ……!!

お願いだから!!

場地「……俺は近づかねぇから安心しろ」

そう言って私が寄りかかってる壁のスペースを空けた場所に圭介は座った

場地「……家族の事、思い出したんか?」

A「!……ぅん……」

場地「やっぱりな

Aが怯える理由は大概それだろ」

……こういう時ばっかり圭介は勘が鋭い

場地「ドラケンや三ツ谷達には騙せてるみたいだが、俺は騙せねぇぞ

マイキーと同じくらいの付き合いだ

そんくらい分かる

話してみろよ

話すだけでも、気が楽になんぞ」

A「……私でも、時々自分がなんなのか……

分からなくなる……

克服したくても、常に彼奴の声が、言葉が、鎖みたいに絡みつく

忘れたくても、忘れられない記憶……

こんな記憶がなければ良かったのに……」

もう、誰も……

傷つけたくない……

誰も、失いたくないのに……

A「凄い、死にたくなる……」

何も出来ない自分が1番大っ嫌い……

場地「そんな事、簡単に言うなよ

お前の家庭の事情は確かに複雑だ

けどな、簡単に死ぬとか言うなよ

記憶がなければいいとか、言うなよ

寂しいだろ?

仲間が減るのは……

辛い記憶なんか、俺にもいっぱいある

けどな、それを乗り越える事に意味があんだよ

お前なら、大丈夫だ

ちゃんと身近に俺達が居る

俺達……

いいや、俺はこの先誰が敵になろうと、お前の味方だからな」

A「!っ……ふふっ

圭介の癖に生意気」

一丁前にカッコつけちゃって……

場地「んだよ、生意気って……」

A「ありがとう、圭介

スッキリしたよ」

そうだよ、私だけが悩んでるんじゃない

皆んな同じように悩んでる

私だけが辛いんじゃないんだ

私には東卍の皆んなも、E組の皆んなも居る

A「ちょっと行ってくる」

場地「あ?何処に?」

A「私の居るべき場所」

場地「!……おう、行ってこい……!」

それで私はE組の皆んなの元へ走った

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作者名:りん松 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年4月28日 0時

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