131話 ページ33
A視点
それで騰蛇の呪装をしたら、玄関にいた
！？な、なんで……！？
と、取り敢えず、冥さんが結界から外に出てたから私は急いで呪装を解いた
冥冥「玄関……？
振り出しに戻った？
それをやった事に何か理由があったのかな？」
A「此処が代々継承してきた式神は騰蛇だったんですよ
さっきやった呪装は騰蛇を纏った奴なんですよ
その呪装をする事によって、襲ってた式神達は騰蛇の気配に気づくんですよ
式神達は騰蛇に対して……
というより自分より強すぎる相手には襲わないんですよ
だから、式神達は騰蛇の存在に気づいて幻術を解いたから戻ってきたんですよ」
冥冥「成る程ね……
私の出番はなかったみたいだね」
A「い、いえ！そんな事は……！」
元々私が撒いた種だし……
A「あ！冥さん！
体調はどうですか？
何か変な所は……」
冥冥「特にないよ
何かすると思って構えてたからね
毒だとは思わなかったけど吸ってないから安心していいよ」
よ、良かった……
無事で……
あ、それより毒って気づいたんだ
流石冥さん……
同じ一級呪術師だとは思えないや
冥冥「だけど、さっき見つけた場所をまた最初から探さなきゃいけないのは面倒だね
！成る程、そういう事か……」
A「？どうかしましたか？」
冥冥「いや、私の術式が効かなかったから、此処の家では使えないと思っていたのだけれど……
どうやら、幻術にかかっていたから使えなかったみたいだ
術式が使えればわざわざ探しにいかなくてもいいからね」
そう言って家の中にカラスが入ってきて中に入っていった
そっか！
冥さんの術式は戦闘向きじゃないけど、捜索とかには向いてる術式だから、私達が探すより早い動物達に探させたんだ！
冥冥「見つける間は此処で待ってよう」
A「はい」
それで暫く待ってたらカラスが戻ってきた
A「分かりました？」
冥冥「……近くまでは道が分かったから行こう」
？でも近くまで……？
場所は見たから分かる筈だけど……
冥冥「どうやら入らなかったみたいだ
多分途中から結界か、帳みたいな物が張ってあったんだろう
私達は入れるけど、この子達は入れない結界が……
だから、あの時私達はスルーしたんだと思う
それか、幻術の中だったから反応しなかったのどちらかかな？や
成る程……
そういう事だったんだ
冥冥「でも、途中までは分かったから安心していいよ」
A「！はい……！」
それで私達は前に進んだ
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