122話 ページ24
A視点
A「!……私はそこまで……」
そんな才能、私にはないんだよ……
宿儺「?随分と自虐的だな?
Aはもう少し自信を持っていいと思うが?
まぁ、そこもAのいい所だな
傲慢にならず、常に上を見る
いいな、A!最高だ!!」
!?す、宿儺って、こ、こんな事言う奴だったっけ?
も、もっとこう嫌な事言ってくる奴だった筈だけど……
なんか、優しい……?
なんで……?
宿儺「やはり、小僧の物には惜しい
そうだな……
このまま首に跡が付くくらいまで傷をつけるか
そしたら、俺のだと言う印が出来て良いだろ?」
……やっぱり、此奴は呪いだ
ちょっとでも優しいと思った私が馬鹿だった
ちっとも優しくない
逆に怖い……
宿儺「おっと、話が逸れたな
それはそうと、この指輪は付けないのか?
指輪とは、つける為の物だろ?」
A「付けるけど、失くしたら困るから入れてる
まぁ、つける時は最悪の状況の時とかだけど……」
宿儺「最悪の状況?」
A「うん……
例えば、身動きをしたら人質を殺すとか言われた時とかに」
宿儺「何か役に立つのか?」
A「私の術式は血を媒介にしてるから、血を流さないといけない
この指輪はいじると針が出てくる仕組みになってる
その針に思いっきり指を刺せば血が流れてくる
その時に、式神を呼び出してどうにかする
後は、刀とかが手元にない時とか……」
私の持ってる刀は元々切れ味が悪いから、折りたたみ式のナイフで手を切ってるんだけどね
あっちの方が、浅くて大量の血が出るけど、針の方は深く刺さないと血があまり出ないからそこは困る所だけどね
まぁ、ナイフより持ち運びは楽だけど……
宿儺「……気に食わんな」
……え?
宿儺「俺が傷つけるならまだしも自分から傷つけるとは……
気に食わん」
そんな自分勝手な……
宿儺「まぁ、自分からならまだ許容範囲だ
だが、別の奴からやられたら、真っ先に其奴を殺そう
いや、そこにいる奴等全員鏖殺だ
なんせ、Aの怪我を防がなかったんだからな
連帯責任だ」
A「そんなの自分勝手すぎでしょ……
何より、私が弱かったから傷が出来る
私が強くないから、傷が出来る
なら、私はもっともっと強くならないといけない
無傷で全て終わる様に……
だから、傷が出来るのは私が未熟の所為……
他の人は関係ない」
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