110話 ページ12
A視点
ううっ……
全然見つかんない……!!
ホントに此処にあるのかな?
正直、もうイライラよりも心が折れそう……
白虎【まだ探してたのか?】
A「!白虎……!」
五条「探すも何も、そもそも見つかんないからこうなってんでしょ
ホントに此処にある訳?」
白虎【ある筈だ
まぁ、最近どっかに隠したなら俺は知らん
なんせ、Aと居る前までは誰も俺を使えなかった
だから、自由に動く事も、見る事もなかったからな
俺の記憶はあくまで昔の話だ
最近の事は知らん】
五条「年寄り発言じゃん
まぁ、何歳なのか知らんけど」
A「じゃあ、此処にないってのが濃厚……?」
白虎【可能性はなくはない
まぁそうだな……
Aが知りたい情報を言ってくれさえすれば教えてやらない事もない
最近の事は知らなくても、昔の事くらいは知ってる】
!白虎……!!
A「ありがとう……!」
白虎【フン……
で?何を知りたいんだ?】
A「天若家の歴史についてだけど……」
白虎【歴史……か
そうだな、天若家は暗殺をする一族だ
違反者を殺す……とAは言っていたな?】
A「う、うん」
その筈だけど……
白虎【昔は違ったんだ
昔は、呪禁物忌になった奴等を殺す事が主だった】
じゅごんものいみ……?
なにそれ……?
五条「じゅごんものいみ……?
どっかで聞いたような……」
白虎【あぁ、お前達は知らなかったな
簡単に言うと人間がケガレ……
人間が呪霊化する現象だ】
!鸕宮家で読んだ水度坂家の書物に書いてあった事……!
五条「それは、呪詛師と違う訳?」
白虎【じゅそし……?
あぁ、人間が呪霊側に着いた奴等の事か
いや、違う
呪禁物忌は、感染する病みたいな物だ
感染したら、呪霊と化し、人を襲う
だから、そうならないように水度坂家の治療を受けるんだ
受けなかった奴は、呪霊となる
なら、責めて其奴等が人を殺さない様に、楽にさせるのが天若家だ】
!!やっぱり、呪霊化は本当だったんだ……
白虎【そんな事起きた事がないと思ってたら大間違いだ
絶対にそんな事が起きないなんて事は、ない
どんな状況に対しても常に最悪の事態を想定しろ】
最悪の事態を……
五条「……それは分かってるつもりだ
何が起こっても可笑しくない
常識が通用しないって事くらいは……」
白虎【分かってるならいい】
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