29.大切な人の命日 ページ31
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−残夏side−
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―そしてクリスマス当日。
ちょうどAたんたちの学校も冬休みに入った頃だった。
Aたんは朝早起きしてどこかへ出かけてしまった。
彼女がどこへ行ったのか、実は知っている。
Aたんの過去はガードされてて視えなかったけど、どこへ行くのかは視えた。
ボクはAたんの向かった場所へ向かった。
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−Aside−
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―あたしは電車に乗って、ある場所へたどり着いた。
あ「…」
あたしが、妖館に引っ越す前に住んでいた地域。
ここへ来たのは、実はある人に会いに来るため。
あたしはその人がいる場所へ向かって歩き出した。
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―あ「…」
あたしがたどり着いたのは、墓地。
あたしはあるお墓の前に立ち、花を添え線香を焚くと、そこにしゃがんでお墓を見つめた。
『白石龍也』と名前が彫られた墓石。
ここは、あたしの大切な人が眠っているお墓…
龍也は...高校1年まで付き合っていた彼氏。
今日は、彼の命日なんだ。
あ「龍也...」
あたしは龍也の名前を呟くと、お墓の前で手を合わせ、目を閉じた。
「…あんた。」
あたしは後ろから声をかけられビクッと反応すると、後ろを振り返った。
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作者名:紗也 | 作成日時:2013年8月13日 11時