26.お迎え ページ28
・
・
―そして下駄箱で靴を履き替えると、あたしは校門の方へ向かった。
残「あ、Aた〜ん!」
あ「あ…」
校門のところへ来ると、夏目君がいて、あたしに大きく手を振った。
下校する他の生徒の人が夏目君を見て笑っていて…あたしは少し恥ずかしかったけど、薄く苦笑いをして手を振り返した。
残「お帰り♪」
あ「た、ただいま…だいぶ待ちました?」
残「んーん、さっき来たところっ!じゃあ、帰ろうか?」
あ「はい。」
あたしは微笑んで頷くと、夏目君と並んで歩いて帰った。
夏目君は車を持っていない、だからいつもあたしを歩いて迎えに来てくれる。
それが…嬉しかった。
あたしのこと、思ってくれてるんだって思うと…
残「…今日もまた告白されたのー?」
あ「も、もう読んだんですか!?」
残「うん!ていうか視えちゃった♪」
あ「まったく…夏目君は…」
あたしは呆れ返ったように溜め息をついた。
残「…また断っちゃったんだね?」
あ「うん…だって、好きでもない人と付き合ったって…意味は無いから。」
残「…それだけが理由じゃないよね?」
あ「…え?」
あたしは思わず立ち止まり、夏目君を見つめた。
・
・
93人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紗也 | 作成日時:2013年8月13日 11時