初恋の味【夏目残夏】 (ページ24)

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22.約束ページ24

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－残夏side－

―残「え…?」

ボクはAたんの発言に思わず驚いた。

あ「…ダメ、ですか?」

残「…嬉しいけど、本当にいいの?契約したらもう戻れないよ…?」

あ「…うん。」

Aたんは頷くと、一旦ボクから離れて右手の小指を出してきた。

残「…本当に、本当にいいんだね?」

あ「…うん。」

ボクはAたんを見つめて微笑むと、右手の手袋を外し右手の小指を出した。

残「もう、離れないよ?」

あ「…分かってます。」

そしてボクはAたんの小指に自分の小指を絡めた。

残「約束だよ?Aたんが逃げようとしても、ボク追いかけるからね～?」

あ「…望むところ。」

ボクがそう言うと、Aたんはくすっと笑って頷いた。

残「…じゃあ、帰ろうか?みんな待ってるよ。」

あ「え…きゃっ!」

ボクはそっとAたんを抱き上げ、その部屋を出た。

あ「…夏目君。」

残「ん?なーに?」

あ「…ありがとう。」

Aたんはそれだけ言うと、そっと目を閉じてしまった。

残「…」

ボクはAたんの言葉が、すごく嬉しかった。

ボクのほうこそ、ありがとうAたん。

こんなボクにSSを依頼してくれて…ありがとう。

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