19.待っててね ページ21
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−残夏side−
―そしてボクは学校まで来た。
弓道部を覗きに行ったら、部員の子達がAたんはもう帰ったと言っていた。
Aたん…どこにいるの。
ボクは下駄箱の方へ向かった。
すると、女の子たちがおしゃべりをしながら下駄箱から出てきた。
…この子達、まさか。
ボクは勇気を出してその子達の前に立った。
残「ね〜ね〜君たち〜♪ちょっと聞いていいかなぁ?」
女1「ん…?なんですか?」
女2「わ〜この人おもしろーい♪うさ耳つけてるー!」
残「君たち…兎羅Aちゃんがどこにいるか知ってる?」
女3「…!兎羅、A…ですか?」
残「うん、ボクあの子のSSなんだ〜♪」
女4「そ、そうなんですか…?あたしたちは知りませんよ?兎羅さんのことなんか…」
残「へえ、そう…」
この子達、嘘をついてる。
ボクには分かる、この子達の心の中が。
Aたんをいじめていた…のか。
Aたんがいる場所は…よし、確認した。
残「そっか〜、じゃあ、ごめんね?いきなりこんなこと聞いて〜」
女1「い、いえ…じゃあ、あたしたちは失礼します。」
女の子たちはそう言うと、ボクを避けて帰ろうとしていた。
残「…ボクに隠しても無駄だよ?」
女2「え…」
残「…ボクには全部分かってる。これを校長先生に話したら…どうなっちゃうんだろうね♪」
ボクはそれだけ言うと、Aたんのいる場所へ向かった。
そう言った時の女の子たち…顔が強張ってたな〜…
Aたん、すぐに行くから待っててね!
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作者名:紗也 | 作成日時:2013年8月13日 11時