14.お昼休み ページ16
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―あ「…はぁ。」
あたしは授業中、小さくため息をついた。
夏目君に突き放すようなこと言ってしまった…
後から少し後悔していた。
あんな優しい人に突き放すようなこと言っちゃうなんてな…
これ以上夏目君に迷惑はかけられない。
でも…帰る時に夏目君に会うの気まずい…
キーンコーンカーンコーン…
そしてチャイムが鳴ると4限目の授業が終わった。
あ「次は…お昼だっけ?」
「あの…兎羅さん。」
すると、また男の子が何人かあたしに声をかけにきた。
男A「よかったら…一緒に食べませんか?」
男B「おい!お前ずりーぞ!俺も一緒に食べたい!」
男C「お、俺だって俺だって!!」
…やれやれ。
あ「ご、ごめんなさい…まだあたし慣れてないから…また今度。」
あたしはそう言うと、お弁当を持って教室を出た。
「あ、兎羅さん。」
あ「え…?」
あたしが廊下に出ると、凜々蝶ちゃん、カルタちゃん、渡狸君があたしのクラスの前までやってきた。
あ「どうして…」
カ「一緒にお弁当…食べよ?」
渡「カルタとこいつがお前も誘いに行こうって言うから…仕方なくな!」
凜「まだ学校には慣れないだろう。だから…一緒にどうかって思ってな。」
あ「…ありがとう、みんな。」
あたしは嬉しくて少しだけ目が潤んでしまった。
そしてあたしたちはお昼を食べに屋上へ向かった。
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作者名:紗也 | 作成日時:2013年8月13日 11時