13.電話 ページ15
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―そしてあれからあたしは今日から入ったクラスのみんなに自己紹介をしたのですが…
やっぱり落ち着きません。
休み時間、あたしは窓側の席でぼーっと空を眺めていた。
「兎羅さん。」
あ「え…?」
あたしはそうしていると三人くらいの男の子に声をかけられた。
男1「あ、あの…よければお友達になってくれませんか?」
男2「よ、よかったらメアドとか…」
男3「お、俺も!アドレス交換したい!」
あ「ちょ、そんな…いきなり言われても…」
あたしは戸惑ってしまった。
すると…
プルルー、プルルー
携帯が鳴った。
あ「ご、ごめんなさい。ちょっと電話が来たのでまた後で…」
あたしは席から立ち上がると、廊下へいった。
ナイスタイミングで電話が鳴ってくれてよかった…
あたしは廊下まで来ると発信者を見た。
『夏目残夏』
あ「夏目君…どうして…」
実は今日の朝、夏目君とアドレスの交換をした。
もし何かあった時のためにって交換したんだけど…いきなりどうしたんだろう?
あたしは戸惑いながらも電話に出た。
あ「…もしもし?」
残<Aたん?ボクだよ、ボク〜♪>
あ「どうしたんですか…?いきなり電話なんて…」
残<Aたんのことが心配だったんだ〜、ちゃんとやれてるかなって…>
あ「え…?」
残<だって、ボクはAたんのSSになったんだから〜…心配するのは当然でしょう?>
あ「あ…」
そうだ…言わなきゃ、あのこと。
あ「そのことだけど…夏目君。やっぱり、あたしSS契約しないから。」
残<え…どうして?>
あ「…だって、夏目君に迷惑かけちゃうから。だから…ごめんなさい。」
あたしはそれだけ言うと、電話を切った。
あ「…」
これでいい、だって…
夏目君まで傷ついたら嫌だ。
あの時みたいに…
あたしはあの時の過去を思い出してしまった。
小さい頃にあった過去を…
あ「っ…」
キーンコーンカーンコーン…
するとチャイムが鳴った。
あ「戻らなきゃ…」
チャイムが鳴ると、あたしは慌てて教室に戻った。
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作者名:紗也 | 作成日時:2013年8月13日 11時