犬系男子・猫系女子 Part.2 [名前変換オリジナル]

#95#　犬 ページ45

ずっと


動かずに、されるがままのAが、ギュッて俺の服を掴んだ。


嫌だったかなとか、いろいろ思って離れたら


Aは、そのまま俺が退いた体と一緒に


コテッと倒れてきた。


・


(人1)「(笑)」


A「終わった…？」


(人1)「…、え」


A「………」


・


やけに意志のないグデッとしたAが、可愛くて可愛くて仕方ない。


・


(人1)「8:16になりますけど、大丈夫？」


A「いい。ダイジョブ…」


(人1)「…そ？」


・


肩にちょこんと乗っかったちっちゃい頭をポンポンっと撫でたら


服を掴んでた手が、首に回った。


そんなゆっくりした雰囲気とは全く別世界の窓の外は


最後の花火が凄い勢いで打ち上げられていた。


・


(人1)「………」


A「(人1)…」


(人1)「お？」


A「寝ていい…？」


(人1)「…、ウチで？ここで？」


A「そうじゃないけど、…帰れないし」


・


“誘ってんのか！！”って思うほど、Aが何だか…。


・


(人1)「もっかいだけ、ね…？」


A「ん…」


(人1)「………」


・


そんで俺は、底なし沼に入ったみたいに


この状態から抜け出せなくなる。


いつもの何倍の回数か分からないけど


正直、Aが嫌がるまでこうしてたい。


でも、拒絶は悲しいから


いつか止める。いつか…ね。

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