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A、泣いてるだけで、
返事してくれへんし。
ソファに座らせて、
俺も隣に行って、
すぐに抱きしめる。
「ゆっくり話してみて？
ため込んでること全部。
吐き出して欲しい」
「自分が、変わってしまった、
気がする。
よそ行きの顔して働いてる時や、
人と会ってる時は、
前の自分とおんなじなのに。
お風呂入る時、
着替える時、
裸になる度に感じるの。
どれだけ言い聞かせても、
もう前の私じゃない」
「そんな事ない。
Aは何一つ変わってへん。
俺の好きになった、Aのまんまや。
怖がらんでええねん」
「無理なの。
今までこんなに怖い事なかった。
無条件に私を求めてくれる、
たあ君と二人きりの世界に居たいと、
思っちゃう時もある」
俺まで涙溢れてきて、
喉がつかえて言葉が出てけえへん。
「だから、亮は、」
新しい人生を歩んで、って、
また言うに決まってるから。
「急いで結論出さんでええやん。
ゆっくりで」
「でも、亮の時間は・・・7」
「俺の時間は、
Aの半分のスピードで流れとるみたいやで」
不思議そうな顔したAに、
ちゅって、短いキスして。
「なあ、絵本読もうや。
今日は新入りが来たやん」
無理に明るく言う。
「うん、実は気になってた」
「やろ？」
Aがやっと、笑ってくれた。
ソファに並んで座って、
一つの絵本をめくる。
「たあ君は、パパとママを喜ばせたくて、
お使いに行くことにしました」
寝坊助で食いしん坊のたあ君は、
優しいクマの子に成長してた。
「二人のために、蜂蜜を買いに、
森のお家を出て、
遠い遠い街のお店まで、やって来たのです」
街には暴走する車に電車、
たあ君を騙して、お金を巻き上げようとする、
悪いキツネもおったけど、
勇敢に戻って来るねん。
「途中で落とした瓶の中の蜂蜜は、
ほんの少しですが、
パパとママは、とっても喜んで、
たあ君をぎゅっと抱きしめてくれました。
たあ君は、嬉しかったけど、
僕もう赤ちゃんじゃないよ、
お兄ちゃんだよって、
だってお使いだって行けるんだ。
そう得意顔で言いました。
おしまい」
Aが、いつかのように、
ぱちばち、拍手をくれる。
「うちのたあ君も、
いつか、お使いとか行けるようになるのかな」
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ひ み さ(プロフ) - 完結お疲れ様でした(*^^*) 涙流しながら読みました…色々考えさせられる素敵なお話でしたけど、ラスト私は好みです(//∇//) 最後まで書いてくださってありがとうございました♪ P.S.神様も読みました、やっぱりいいですね(≧▽≦) (2020年1月26日 6時) (
レス) id: 3389004d8b (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - お久しぶりです☆本年も宜しくお願いします(^O^)遅れちゃったけどコメ返嬉しかった〜♪私みたいな凡人が烏滸がましいけど、foolさんに共感する部分が多くて…勝手にお友達だと思ってます◎もう終盤かな？最後まで楽しみにしてます(*ﾉﾉ) (2020年1月16日 12時) (レス) id: ac3afc1999 (このIDを非表示/違反報告)
りょーくんえいたー(プロフ) - えぇめっちゃ嬉しいです(〃ω〃) ！！ やすくんと横ちょ… (2020年1月10日 7時) (レス) id: 0630fea27c (このIDを非表示/違反報告)
稲妻(プロフ) - 初めまして、連続で更新されていて楽しみになっています！これからの展開が楽しみです！ (2020年1月9日 23時) (レス) id: b45af291eb (このIDを非表示/違反報告)
りょーくんえいたー(プロフ) - 覚えててくれたなんて…(*ﾟ∀ﾟ*) めっちゃ嬉しいです！！ もう丸倉はキューピットですね笑笑 (2020年1月8日 21時) (レス) id: 0630fea27c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2020年1月4日 10時
