イントロ。２

おまけ。Ｉlove。１ ページ36

亮side


２歳の誕生日は、
たあ君が生きてきた中で、
一番幸せな日にしてやりたいて、

Aはずっと願ってて。

ほんまに、その通りになったと、思う。



バルーンで飾り付けした部屋にも、
見たことないようなご馳走にも、
大はしゃぎ。


初対面のうちの親にも、
最初は警戒してたけど、
すぐに打ち解けて甘えるようになったし。

たあ君の愛らしさたるや、
出会う人出会う人を虜にしてしまう。


すでに、
うちの父親と、
Aんちの妹の茉波ちゃんで、
どっちの膝の上に乗せて、
ご飯食べさせるか、
密かな争奪戦が勃発してるもん。


ご飯を食べた後は、
電気がパッと消えて。

ハッピーバースデーの歌とともに、

たあ君、お待ちかねの、
いちごの丸いケーキを、
丸が運んで来た。


「たあ君、お誕生日おめでとう！」


みんなからの拍手に、
たあ君、照れくさそうやけど、
得意げな顔してる。


「たあ君、ふうしてみ？
お誕生日の人が火を消すんやで」

息吹きかける真似して、教えてやったら。

たあ君、張り切って、
ろうそくの火に、

「ぷぅーぷぅー」

て、一生懸命、息を吹きかけるけど、
なかなか消えへん。

可愛い過ぎやろ！！

世界中探しても、
こんな可愛い子、

おらんやろいう程の天使っぷり。

俺のスマホ動画の永久保存版や。


今日は特別にお腹いっぱいの、
ケーキを食べさせてもろて、

大満足のたあ君が、
眠なってしまう前に。


集まってくれたみんなから、
次々に、プレゼントが渡された。


仕掛け絵本やパズル、
レゴにプラレール、
トミカの駐車場セットに、
アンパンマンのレジ、
ビニールプールに浮き輪まで。


「こえ、じぇーんぶ、たあく、の？」


これ、全部、たあ君の？


いつもは何もかも一人じめしようとする、
たあ君が、戸惑うぐらいの、おもちゃの山。


「そうだよ。
お誕生日は特別なの。
みんなにありがとうございますしようね」


Aに教えられて、
たあ君、立ち上がって、

「あーと、ごじゃります」

ぺこりて、お辞儀した。


その姿も、悶絶もんに可愛いて、

みんな、自然と笑顔になってる。

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