24_確信/核心 ページ28
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M63ver
あの日
鳥谷さんがAさんを半ば強引にタクシーに乗せて。
そのあとは…俺だって察しがつく。
『あ、康士朗くん…。』
「…、A、さん。」
『この前、見てた…?』
「えっ、」
どうやってこの話に持っていこうか
昨日一晩中考えてて寝不足になる程だったのに
まさかAさん自ら話を振ってくるとは…
「…はい。見ました。」
『…そっか。』
『よくない、よねぇ。。』
「…。」
『誰も幸せになれないのにねぇ。。』
うつむきながらつぶやくAさん。
『あは、康士朗くん何も言わないんだ。優しいんだね。』
「…。」
何も言わないんじゃない、言えないんだ。
何て言ったらいいのか、わかんねー。
俺が口出しする立場でも何でもないけど
これ以上Aさんが辛い目に遭うのは俺も辛い。嫌だ。
「ちょっと、来てください。」
『え?え???』
困惑するAさんの手をとって
あの人が居るであろうトレーニング室へ向かった。
63「トリさん。すいません。」
00「ん。康士ろ…と、Aか。」
『こ、康士朗くん…?』
俺がAさんの手をひいているのを見て
一瞬だけ、トリさんは不機嫌な表情をした。
00「なんだ、どういう組み合わせ?」
63「間違ってます、2人とも。」
『こ、康士朗くん…』
〜〜〜〜〜
M00side
急にトレーニング室に押しかけてきた康士朗。
その後ろには、A。
康士朗がAの手を握っているのを見て
俺は苛立ちを覚えた。
63「間違ってます、2人とも。」
『こ、康士朗くん…』
間髪入れずに、核心をついてきた。
何だ、知っているのか?
00「何だ、急に。」
63「立場を考えれば…トリさん、」
"Aさんの幸せを願うべきじゃないんですか。"
63「僕は、幸せになってほしいと思っています。」
俺は何も言えなかった。
☆★「24_確信/核心」
ゴゴゴゴゴゴ
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作者名:ぱるぱる | 作成日時:2022年4月26日 22時