instead of you (紫) (ページ6)

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A「いらっしゃいま、…タカヒロ！」

彼女は大学近くの喫茶店でアルバイトをしている。

濵田「今日の講義終わった」

A「おつかれさま！あと5分で終わりだからもうちょっと待ってて！」

会える日は大抵俺がこうして店まで彼女を迎えに来て、

A「はい、コーヒー」

濵田「ん、ありがと」

少し休憩してから店を出る。

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A「おまたせ！」

濵田「そんなに待ってへん、いこか」

A「うん！」

俺にはこんないい子もったいない。

明るくていつも一生懸命で友達も多くてまあとにかくモテる。

そんな子が俺のことを好きだなんて、告白された時は冗談かと思ったけど、あれから2年経った今も彼女は俺の隣にいてくれる。

濵田「もうすぐ付き合って2年やね」

A「えっ、覚えてくれてたの？タカヒロのことだから忘れてるかと思ってたのに」

濵田「俺をなんやと思ってんねんな、」

A「あれー？1年記念日を綺麗さっぱり忘れて大好きな釣りに出かけてたのはどこの誰でしたっけー？」

濵田「あ、それ言われたらもう俺の負けやん」

A「ふふ、別にいいよ覚えてなくても。それくらい私といるのが日常ってことでしょ？」

完全にいつも彼女のペースだけど。

俺はそれが本当に幸せで。

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