【氷と炎】⑭数原龍友 (ページ5)

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「僕らが付き合い出す時も同じ事言うてたわ」

ほんで僕がゴリゴリに押して付き合ってもらったんやけど。

その時のことを思い出して1人で笑ってまうと"なに思い出し笑いしてるの？"って。

「僕が告白した時年下と付き合った事ないからめっちゃ渋っててん、A。

　なんて断ろうかめっちゃ考えてるのわかって、押しまくった。僕の事好きにさせるからって」

困ったように笑っとったわ、そう言えば。

あの時こそ僕のこととんでもないガキンチョに見えたやろうけど、こんなに甘ったれになるとはねぇ……って思い出されるカワイイ記憶。

「しばらくして絶対僕の事好きになってるのに全然認めんし自分から好きって言わんくて

　結局あの元カレとのトラブルで色々あって、そん時にようやく好きって言うてくれてんで自分」

そう思うとあのバカ男にも感謝やけどな。

「案外甘ったれで寂しがりで

　たまーに究極のツン発揮するけど、その後に驚く程のデレが来たりするからマジ萌えまくってたで」

そういうと両手で顔を覆って俯いた。

多分自分の性格やから存分に思い当たるやろうし、恥ずかしくなったんやろね。

その姿も当然カワイイんやけど。

「私のことどこまで知ってるの……」

「どこまでやろ。

　結構知っとると思うけどな、寂しい時の顔とか

　キモチイイトコロとか」

ちょっと悪ふざけでそんな事を言ってみれば烈火のごとく怒り出して僕から離れてメンバーさんの方に行ってもうた。

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