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｢龍友、なんかお母さんみたい｣
｢誰がオカンや！
てかメンバーさんには言うたん？一人旅したいて。
なんて言うてた？｣
元カレの件があったばかりやし、OKはしてへんと思う。
なにより事務所も許さへんやろうしな。
｢……いいって言ってたよ……｣
｢……絶対嘘やろ……｣
｢……｣
わっかりやすい嘘ついて撃沈したAは完全に不貞腐れて”いいもん！臣さんと行くもん”なんて言い出した。
｢なんでそこで登坂くん出てくんねん｣
｢臣さん優しいから連れてってくれるもん｣
｢それ優しさ違う｣
そうは言っても登坂くんは元カレ事件を知らんわけで。
好きな子にオネダリされたらそら叶えたろって思うから連れてったると思うけど
色々知っとる僕からしたら絶対許可できひんし、変な優しさも出されへん。
A自身もワガママに近いことを言うてる自覚はある様やけど、自分の事を誰も知らないところに行ってゆっくりしたいっていう気持ちも正直わかる。
ちょっと悲しそうな目で僕を見たまま固まっとるから、つい……というか、やっぱり僕が折れた。
｢……ほな、僕がどこか連れてったろか？｣
一人旅は許可できひんから、僕がどこかに連れてったるって提案した。
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作者名：Rui
| 作成日時：2021年1月5日 23時
