【氷と炎】⑭数原龍友 (ページ22)

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｢それにしても珍しいやん。

今頃浴びるほど飲んでると思ってたわ｣

日本酒抱えてニコニコしてるんやとばかり思ってたけど、ホテルにいるなんて心底意外。

｢そうなんだよねー

ほんと、そうなんだよ｣

なんだかよく分からないことを呟きながら1人で納得しとるA。

なにがなんだかわからんけど、”カニ買って帰るね”って言われて、電話は終わった。

｢びっくりしたわ、ホテルにおったであの酒豪｣

切れた電話を手にしたまま、涼太にそれを伝えれば涼太までもがびっくりしとるわ。

｢具合悪いとかじゃないよね？

あのAさんがホテルにいるなんて、そんな事あるの？｣

凄い言われっぷりやでAチャン。

まるで天変地異の前触れっくらいな事を言う涼太に笑ってまうわ。

｢なんやろね。

眠そうやったけど、具合悪そうではなかったな｣

声を聞く限り……やけどね。

まあ明後日会えるし、そこからしばらく一緒に住んでるわけやし聞けたら聞いてみるか、今日のことは。

｢てかさー、俺らもRAVEさんのライブ行ってみたいね｣

｢せやな。

まあ暫く活休やし、何時になるかわからんけど行ってみたいなぁ｣

予定通り、Aはこれからドラマの仕事を残して他はキャンセル。

そのドラマも元カレがああなった以上どうなるのか、ってところ。

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