【氷と炎】⑭数原龍友 (ページ19)

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｢ちょっとそこの屍！

家帰るよ！｣

着替えの済んだ亜嵐くんに引っ張られてイヤイヤ着替える僕はまるでガキンチョ。

なんかもう、もっと余裕のある大人の男になりたいわ。

元カレ殴り倒した時も短気爆発させてもうたし、Aの事になるとすぐヤキモチ妬くし。

頭の中でブツクサ言いながら着替えを済ませて皆と一緒に楽屋を出る。

また明日も仕事で、その次の日はオフ。

そのオフの日にAが北海道から戻るから、僕の右手が治るまで一時的に同居する事になってるわけや。

それはそれで楽しみやねんけど、Aはただの責任感からの同居やろうから、無理させんねやったら別にええねんけどな。

相変わらずどんよりした思考のまま同じ方向の涼太と迎えの車に乗り込んで。

背もたれに深く沈みながらすっかり確認を忘れてたスマホを取りだした。

｢あ、Aから電話や｣

LINE開いたらAとのトークの所に着信の知らせが入っとるのが見えた。

時間は1時間前。

なんやろ、飲んだりしてへんのかな。

涼太にニヤニヤされながらAに向けて発信した。

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