【氷と炎】⑬数原龍友 (ページ46)

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「ほな、僕収録行ってくるで」

「うん」

結局なんやってん。

このまま電話切ってもええのかわからんくて、もしかしてって思って聞いてみる。

「寂しくなったん？」

「……うん」

「マジで！？」

ほんまにそれやったんか。

そんな賑やかな所におって、メンバーさんも全員いてんのに寂しいって

僕に会いたいって事でええやんな？

「何時までリハやってるん？

　そっち行ったろか？」

時間を聞けばかなり遅い時間までスタジオにこもりっきりで、僕の仕事の方が確実早く終わる。

「ほんなら後で陣中見舞いしに行くわ」

「うん」

最後の"うん"は心なしかテンション上がってるような感じで、電話を切った後こっちがデレる。

「ちょっと何ニヤニヤしてんのさ」

僕が来ない事で迎えに来た亜嵐くんにニヤついとるところバッチリ見られてもうたわ。

「Aから電話やってん。

　寂しいんやて」

「あっそ！自慢しないでもらえますかー！！」

怒り狂う亜嵐くんと一緒にスタジオに戻って収録再開。

とりあえず、どんなに伸びても余裕で向こうのスタジオには行ける時間。

がんばるべ、愛の為にとか言っちゃう自分が憎めへん今日この頃。

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