今日:14 hit、昨日:61 hit、合計:37,361 hit
小｜中｜大
631 ページ31
◇
白い首筋に、はっきり残る赤い痕。
ひとつ、ふたつ……
まるでマーキングするみたいに、わざとらしく見える位置。
「あの男やんな、これ」
僕自信、お預け喰らっとった。
それからAの記憶がなくなって……当然やけど指一本触れられへんかった。
その間Aの傍に居たのはあの男。
首筋をじっと見て、自分でもびっくりするぐらいに低い声で言われたAは何のことか理解したようやけど
本人的に付き合ってる彼氏っていう事やったからそういう事はあっても不思議じゃない。
分かっとるし、怒るのもキレるのも筋違いってのもわかっとる。
「好きやったん？あいつの事」
「……好き、ではないけど」
それは知っとる、お友達にも聞いたから。
なら、なんでヤルねん……
断れや、なんで受け入れとんねん。
「流されんなや」
Aの中では僕にこんな事言われる筋合いないって思ってるやろうけど
あかん、苛立ちが堪えきれん。
「ごめん」
僕が一言謝って。
首筋についとる赤い痕の上に噛みついた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 42人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Rui
| 作成日時：2021年1月5日 23時
