【氷と炎】⑬数原龍友 (ページ29)

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色々否定される事の方が多いけど、多分自分が隠しとった本音の部分を僕が知っとる事に驚いたような顔もしとった。

「記憶がなくなる直前、ちょっと喧嘩しててん」

「え？なんで？」

「まあ僕がいらんこと言うたんやけどな」

隼達にAのアノトキの話をしてたのを、本人に聞かれたっていうアレ。

そのままお預けくらったアレや。

「今のAさんに言うのもあれなんやけど

　許してくれへん？」

「えー？よくわかんないですけど

　いいですよ」

何もわかってないAがおかしそうに笑いながら僕を許す発言。

「って事は、もうあれはナシやんな！」

なんのこっちゃなAに、めっちゃ上機嫌な僕。

「記憶戻らんでええ思うとったけど

　早く戻らへんかなー」

「さっき戻らなくてもいいって言ってたのに」

「そうやねんけど、許してもらえたとなると話は別なんよ」

全然意味が分かってないAはウキウキしとる僕を見て、嬉しそうならまあいいかみたいな感じ。

その笑顔に下衆い思考を向ける僕。

そないカワイイ顔で笑ってられるのも今のうちやでって。

ドロドロに甘やかして理性崩壊させたるわ。

Aの記憶が戻ったその日にお預け解禁されたでーってAに言って

そのまま押し倒す。

これ決定。

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