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ぎゅうって久しぶりに抱きしめたAはなんかまた痩せたような感じ。
腕の中で暴れるでも拒むわけでもなく大人しくジッとしとるAは少し緊張しとるみたいで
でも、わずかにやけど頭をくっつけてきたような感触が胸元にした。
今すぐにでも記憶が戻って欲しいって願うけど、それはもちろんあり得ない話で。
「A」
柔らかい髪に鼻先を埋めて一度だけ……名前を呼ぶ。
少しだけ体を震わせたけど、腕の中で大人しくしたままのAは胸んとこ顔を埋めたまま小さな声で謝ってきた。
「ごめんなさい……
思い出せなくて……」
「ええよ。
また好きになってもらうよう頑張るわ」
ぽんぽんって頭を撫でるとホッとしたように体から力を抜いた。
しばらく抱きしめてて、名残惜しいけど体を離そうと少しだけ腕を緩めた時
それを拒むみたいに僕の背中に細い腕が回ってくる。
さすがにびっくりして、どうしたんやろって様子を伺えば背中のシャツをぎゅって握られる感触と
少し震えとる華奢な肩が見えた。
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作者名：Rui
| 作成日時：2021年1月5日 23時
