【氷と炎】⑬数原龍友 (ページ12)

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なんでもあらへんって感じにビールを飲む僕と

大好きな酒に手もつけんと凹んどるA。

いやいやいや、僕が行くいうて勝手に怪我してきただけやし、ほんまそない悲しそうな顔せんといて。

「なにか……

　お詫び……」

「いや、いらんから！」

絶対言うと思ったわ、それ。

そういうのいらんし、マジでやめてくれって言う僕やけど……あれ？これ……ってかこのパターンってあれやんな。

キミの為にケガした僕。

この怪我が治るまで一緒に住んでアタシが日常生活お世話します！っていうなんかのフラグちゃうん！？

漫画とかで見るやつちゃうの！？って悪知恵フル回転。

で、急に右手痛いフリ。

「あー……まあ確かに風呂とかあれやわ。

　片手やし、右手濡らさんようするの結構大変やったわ」

ご飯も作れんし、着替えもなー……って、困ったなーって白々しく呟く僕に"私で出来るお手伝いあったら言ってください"やて。

違うやん、私がしばらく一緒に住んでお世話しますって言うて欲しいねん。

「けど、あれやんかー

　住んでるとこ違うし、なかなか手伝う言うてくれてもなー」

「それじゃあここに一緒に住みますか？

　私も1人より誰か一緒に居てくれると安心ですし、そしたらお世話もできますし」

「よし、そうしよ！」

あかん、うっかり嬉しくて即答してもうたわ。

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