【氷と炎】⑨数原龍友 (ページ8)

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意識がはっきりしてきててもあれだけ叫んであれだけイッたAは少しどこかぼんやりしてるような感じやった。

綺麗な髪をクシャクシャにして、コロンって広いベッドに転がるA。

ブランケットに包まって、隣に寝転がる僕に猫みたいにすり寄ってきた。

抱き寄せたると嬉しそうで、幸せそうに僕の名前を呼ぶ。

僕以上に満たされた顔をしてるのが男として嬉しくて、なんとなく優越感。

「ねえ、龍友」

口調はまだ全然ぼんやりしとる。

多分意識も睡魔が混じってウトウトしてるんやろうけど、それに逆らってるのは多分まだ僕と話してたいからやろなって勝手に思ってる。

「んー？」

背中を撫でてやりながら返事を返すと、すっごい不思議そうに口を開いた。

「なんでこんなに気持ちいーの？

　こんなの初めて……」

「……ん？」

うっとりしたような口調で

一体何のことを言ってるのか一瞬理解できひんくて、時が止まったような感じ。

「なんの話や？」

「んー、だから

　龍友とえっちすると、体の全部が気持ちよくておかしくなっちゃう。

　なんで？」

教えて？って、そう言っとる。

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