【氷と炎】⑨数原龍友 (ページ40)

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ホテルの部屋に戻ってベッドの上にダイブ。

あーあ……なんて何度目かわからんため息吐き出して、シーツの中に潜り込んだ。

なにやってんねやろ。

あんな言い捨てるような事言ってもーて、もしまだAが僕の事好きやったら

もしかしたら落ち込んでるかもしれへん。

「あ、もう好きちゃうか。

　指輪外してんねんもんな」

そしたらもうこれ、別れるって事？

嫌な事ばかりが浮かんでくる。

こういう想像ってなんでか止められへんのよね。

てかこのまま何もお互いに言わへんのやったら、自然消滅待ち？

頭ん中グルグルして

別れる事を想像してみるけど……別れるのは

無理やわ。

想像するだけで心臓痛くなるし、なんかほんま苦しい。

せやから、今のこの僕の中途半端っていうポジションは今まで味わった事のない緊張感というかそう言うのを感じさせてくるから息苦しくもある。

「あかん、なんとかせぇへんと」

けど、指輪を外してた事を責めた自分の、そこだけは謝るつもりはなくて。

少し距離を置いたらええんかな。

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