【氷と炎】⑨数原龍友 (ページ36)

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「……どの辺が……？」

プルトップを押し上げてビールをとりあえず一口。

さっきも飲んでたはずやのに、あんま酔うてへん自分。

ビールの苦みがやたら喉に引っ掛かる感じ。

「LINE催促するような事しただろ？ああいうのあいつダメだって

　最初の飲み会の時言ってたじゃん」

言われて思い起こすのはさっきの会話で

僕は確かにそう言うた。

でも

「前も同じような事言うたけど

　その時は別に……」

「おはようとかおやすみ、とか

　そういうの催促したろ？そういう意味のないLINE嫌いなんだよ、あいつ」

挨拶が意味ないっていう事じゃなく、それ以降内容があるわけでもないのにそれだけの為にLINEするのがめんどくさいっていうタイプで

誰かと比べて自分の方に比重を重くしろっていう明らかな発言を嫌うってそう説明される。

「結局付き合う前はLINEとかそういうの気にしないとかいいながら

　付き合ってくとだいたいそういうの求められて。"最初は気にしないって言ったのに！"ってなって

　その時点であっさり気持ちが冷める」

「え、今僕めっちゃヤバイじゃないですか」

「そうだよ。ヤバイよお前。

　かなりあからさまにシャッター降ろしたぞ、あいつ」

あの瞬間まで幸せそうにデレデレしてたのに

一瞬で切り替わったぽいって言われて。

「……嫉妬深いんすよねー……自分」

ついつい登坂くんと今市くんに嫉妬してやらかしてもーた……。

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