【氷と炎】⑨数原龍友 (ページ35)

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LINEには短い文章が一言。

"おせっかいを焼こうか焼かないか考え中"

これだけで間違いなくAが怒ってるって事が確定されたし、NEOさんが助けてくれようとしてるって事も理解した。

なんて返事をしようか悩む、誰かに何とかしてもらうなんて男らしくない気もするから……

どうせうまく返事ができひんし、そのままの事を返事として返した。

画面の中ですぐに既読の文字が浮かび上がって、また返事が来る。

とりあえず来いって事とホテル名と部屋番号。

「ごめん、僕ちょっと出かけてくるわ」

皆にそう言って1人だけ違う方向のタクシーの乗り込んだ僕に"結局デートやんけ！"って裕太くんが半ギレしとる。

違う……とも否定するのもあれで、ヒラヒラ手を振って皆と別れた。

タクシーで10分ほどの距離にある指定されたホテル。

さらにその指定された部屋に行けば、NEOさんが1人で飲み直しながら僕を待っててくれている。

「じゃ、どーすっかね」

言いながら備え付けの冷蔵庫から取り出してくれた缶ビールを手渡されて、ソファーに促され座った僕に

「あれ、完全地雷」

NEOさんはそう言った。

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