[Voice]22登坂広臣

広臣side ページ39

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普段ならライブ後にこんなに大きな打ち上げはないってぐらい、広いスペース借り切っての打ち上げが始まった。



打ち上げ会場に入ってすぐ、既に準備して待機していてくれたスタッフさんや事務所の区切りなく駆けつけてくれてる皆に出迎えられる。



賑やかで派手に盛り上がるその中に入り込めば、もう体重だとかそんな事はすっかり頭の中から消えていく。



用意されていたシャンパングラスを手に持って、7人揃って挨拶もして。



感謝の言葉の後には盛大な乾杯。



ライブ後で疲れているはずなのに、そんなの全然分からなくてドームにいた時と同じぐらいテンションが上がっていく。



まるでデカいクラブの箱の中で盛り上がってるようなそんな賑わいの中、喉に流し込んだ酒は……どうも違和感がある。



｢この酒なに？｣



隣の隆二に聞いてみれば、もう超ご機嫌に"めっちゃうまい！"の連発。



確かにちらっと見えたシャンパンボトルはそれなりにするもので、飲んだ事だってあるはずなのに。



｢なんっか、もたれる……胃が｣



昨日より更に酒が進まなくなってる……明らかに、自覚できるほど。



連チャンで飲み会だから？



いや、そんなはずはない、ライブ前にはもうしっかり酒は抜けてたし、二日酔いも醒めていた。



じゃあ、なんでこんなに酒がまずいんだろう。



今日は今までで1番近い美味い酒なはずなのに。





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