[axis]⑪登坂広臣 (ページ7)

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広臣side ページ7

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布団の中のカワイイ彼女を抱き込むようにして俺もベッドに潜り込んでいく。

心地よい人のぬくもりに、お互いがウトウトと睡魔に襲われた。

「俺、明日は夜生放送一本だけ。

　9時には帰るから、お前も家に帰って来いよ」

"家に帰ってこい"って、俺んちを指した言葉に頷くAは、微睡みの中で何やら思い出話をしてくれている。

それはさっきのプロポーズの言葉に引きづり出された過去の恋愛話。

要するに、聞きたくもねぇ元カレの話って事ね。

「当時はちゃんと相手の事好きになってたと思ったんだけどなー…

　でも今考えると全然好きじゃないし、臣に対する感情と全く違った」

ある意味嬉しいけど、やっぱり聞きたくない元カレの話を遮ろうとする前に

もうAが眠りに堕ちそうになっている。

トロンと瞼が堕ちていき、舌っ足らずな言葉。

俺の腕の中でこんなに安心しきった顔するとか、もうなにこのカワイイ生き物は！状態。

その俺のかわい子ちゃんが、夢に堕ちる最後のその瞬間。

「臣の事は大好きだから、えっちするとすごい気持ちいいんだね。

　元カレ達は…気持ちよくなかった…なぁ…縛られたりしたけど…痛いだけ…だ…たし」

なんて、衝撃派を喰らったようなダメージをブッ込んでくる台詞が俺の中を鋭角に抉ってきた。

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