[axis]⑪登坂広臣 (ページ5)

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広臣side ページ5

※

俺の行動の意味が分からないAは黙ってこっちを見てる。

まあ、こんな回りくどいやり方じゃわかんねーか。

じゃあ。

「できてるかもよ？

　…baby」

「…………っ！？」

しばらくの沈黙の後で思い切り意味を理解したAが声を上げようとして何かに咽る。

まあ間違いなくびっくりしたんだろうけど。

「中に出したし、それ以外考えてねーし」

変な意味じゃなくて、Aとするならって事でね。

結婚だって、考えてないわけじゃなかったんだから。

でも勝手にやったことだから怒るだろうけど…。

今更思ってももう遅いから開き直ってる俺は更に一言付け加えとく。

「中途半端な気持ちじゃねーから。

　もう俺お前と結婚する気でいるし」

まだ自分の中で結婚を意識し始めたばかりだから、まだ言葉にするつもりはなかったのに

こうやって話してたら感情が勝手に言葉を紡いだ。

予定外のプロポーズ。

しかも超上からだし。

もっとオシャレにしてやりたかったけど、俺らしくていいでしょ？なんて言えば

びっくりしすぎたAが直立不動で固まっていた。

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