[axis]⑪登坂広臣 (ページ27)

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広臣side ページ27

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「流行ってんの？臣の中で流行ってんの？

　時の人を連れ込むの流行ってんの？」

隆二が俺をガクガク揺さぶってくるし、直己さんは直人さん起こしながら苦笑いだし

ELLYや健ちゃんは口を開けたまま顎が外れてるっぽい。

岩ちゃんは男ってだけで特に興味はないらしい。

「見学させてやって欲しい。

　こいつに色んな世界を見せてやりたい」

そう言った俺の言葉にメンバーと武も驚くように目を見開いたけど

「そういう事ならオッケー」

なんて笑う直人さんと、それに続くように武をこの場に受け入れてくれたメンバーのその優しさに触れた武が困惑したような顔をした。

「理由も聞いてないのに？」

たった一言だけそう発した武の言葉に、直己さんが穏やかな声を向ける。

「大事な仲間がリスクをおかしてまでそうしてやりたいと思った事に理由はいらない。

　納得するように俺達は全力でサポートするだけ」

武がここに居る事でどんなリスクがあるのかも全部わかった上でお前を受け入れたんだよって事を伝えてくれた直己さんの言葉に

俺達の中で交わされた言葉の中にそんな意味を含んだものなんてなかった、と言った。

凄く不思議そうな顔、でも困惑気味で。

「言わなくてもわかる。

　大事な仲間だから」

直己さんの言葉は武にも俺の中にも確実に響いた言葉だった。

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