[axis]⑪登坂広臣 (ページ24)

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広臣side ページ24

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すぐに既読が付いて、怒るかと思ったのに"わかった。こっちはなんとかしておく"そんな返事。

ごめんA、俺がこの問題に首突っ込んで。

心の中で謝って、携帯をしまった。

向き直る方向は武で、俺が武の存在を隠した事に少し驚いている。

「おにーさん、ホモ？」

「ちげーよ、ばか」

だとしても未成年に手出ししねーわ。

「お前さ、今日この後なにすんの？」

「んー…会見後は本当なら親が代理就任して3人で日銀に入って会議予定だったけど、ほら内部告発第二弾をしたから、きっと予定してた会議はなしで、僕は調書ってやつ？取られるんじゃない？」

他人事のように言う武に自分が今どういう状況なのかわかっていないような雰囲気を感じた。

重大な事を発言して、その責任を尻ぬぐいじゃないけど最後の幕は自分で降ろさないといけないって事がわかっていない。

そこに大人の俺がやっちゃだめだけど付け入ってみる。

何にも知らないふりして、このまま武が姿をくらますのがどういう騒ぎを引き起こすかわかってるし、フォローに回ってくれてるAに迷惑かけるけど

「んじゃ俺と一緒に来いよ」

「どこに？」

そう聞かれて答えた場所は、"テレビ局"。

「生放送見学にこい。

　それなりに飽きねーと思うけど？」

"くるだろ？"っていう雰囲気を出して聞けば、当然この子はこう言うはず。

「行く」

ってね。

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