[axis]⑦登坂広臣 (ページ2)

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広臣side ページ2

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ゆっくりと開いていく扉の向こうはさっきと変わらない都会の夜で。

無事に抜け出せたとホッとして、Aを先頭に野村さん俺と続こうとして先頭の脚が止まった。

同時にやってくるのは俺たち3人･･･いや、大輔さんを含めた4人の声じゃない男の人の声。

「なにをされているんですか？」

そう言った声はすげぇ強い意志を持ってこちらに向けられるもので。

途端に目の前がまぶしくなって、こちらに向けてライトを向けられたのを知った。

慌てて俺は2人の影になっていたのをいいことに影に隠れて身を隠し、壁に背をくっつけ息を潜める。

瞬間に話し出す警備員の言葉に耳を済ませた。

「Aさんに野村さん。入館許可を取ってませんよね？」

2人の名前だけしか出さないところを見ると、俺は見つかっていないらしい。

でも、まずい状況。

外を見回っていた警備員に見つかっちまった･･･。

時計を見れば2時31分。

押し黙る2人を前に、警備員は無線で応援を呼んだ。

不法侵入者を見つけたということと

それがAと野村さんだということも伝えられていく･･･。

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