[axis]⑤登坂広臣 (ページ27)

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広臣side ページ27

※

とりあえず、俺もシャワーを浴びる。

前にここに来た時は皆でレベルの違いと急に押し掛けた罪悪感で無駄にド○○キしてたけど

今は不思議と落ち着く。

まあ相変らずレベルは違うけど…。

部屋の中で1人、髪を拭いてぼんやりと。

てか、ここまで来て1人で寝るとかないでしょ。

借りた服に着替えてもう一度下に降りる。

あいつの部屋どこだろうなんて思いながら向かったリビングに、ちょうどシャワーを浴び終えたAが戻ってきた所だった。

「あれ？どうしたの？寝れない？」

また酒を取りにキッチンへ行くAを追いかけて、冷蔵庫を開ける手を後ろから捕まえた。

「また飲むの？」

胸元あたりに触れるAの肩。

乾ききってない髪がなんかちょっとプライベートな感じがしてくすぐったい。

「寝る前に飲んだ方がよく寝れる」

とか言ってるけどさ。

缶酎ハイとか缶ビールとかそういうのもあんのに、Aが伸ばした手はボトルワインの方に向いている。

どんだけ飲むんだよ、お前は。

つーか酒がないと寝られない？

「はい、もう終わり。

　てかお前の部屋どこ？」

捉えたままの手を引き寄せて、反対の手で冷蔵庫を閉める。

酒なんかに頼んなくても、今は俺がいるでしょ。

言葉に出来ないけど、わかれよ、この態度で。

頭ん中で悪態をつきながらAを強引にキッチンから連れ出した。

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