[axis]⑤登坂広臣 (ページ20)

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広臣side ページ20

※

そして野村さんの言葉にはAが反応する。

「どういう事？」

って。

「この前俺が登坂の家に行った日。

　Aと大輔が俺に内緒で動いてる理由を知ってるか聞いたのに、登坂は知らないの一点張り。

　でもやっぱ知ってんじゃんって」

長い足を組んでソファーの背もたれに背中を預ける野村さんの言葉はどこか挑発的で攻撃性も持ってる気がする。

当然俺に。

しかも俺の隣からも攻撃的な視線が俺を見てる。

「…なに？」

ちょっと伺うようにAに聞けば。

「なんで私にその話をしないの！？」

「あー…まあ、お前がまた悩んじまうかなーって思ってー」

濁すような言葉を言えば、さらにAは俺に怒りをぶつけてくる。

「他に何話したの…2人で」

別に隠し事をしてるわけじゃねーし、聞かれれば話すけど

本当に余計な心配もかけたくなくて黙ってた。

それに他に野村さんと話した事って言えば…。

「お前が俺じゃなく登坂に甘えるようになったのが気に入らないって話に行ったんだよ」

野村さんがあっさりとあの時の話を暴露した。

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