[axis]④登坂広臣 (ページ4)

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広臣side ページ4

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隆二を見送った楽屋で、暇だしどうすっかなって思ってる俺の携帯が鳴った。

表示名は昨日念のため登録しておいたあの弁護士…。

「もしもし」

すぐにその着信を受けて、返ってくる返事の前に言っておく。

「Aを説得しません。つーか、連絡も取ってないし」

こっちの意志をはっきり伝えとかねーとって思って昨日自分の中で出した答えを伝えれば

向こうはおそらくこれ、想定済み。

しかも、ここに登場するはずのない名前が向こうからなんの前触れもなく飛び出した。

「五十○社長と今面会させてもらってるんだけどね…。とりあえず君たちの事…」

「はぁ！？」

弁護士が話してる最中に叫んだ俺。

ヒロさんに面会してるって…こいつなにしてんの？マジで。

「ああ、今君のところの事務所にいますが、前もって君にも連絡入れておいた方がよかったかな？」

その言葉に反射的に動いた体は電話を切り、荷物を掴んで楽屋を飛び出した。

あの上から弁護士の野郎…。

ヒロさんまで巻き込みやがった。

外のタクシーに飛び乗って、事務所に向かってもらう。

いくつか赤になった信号にもどかしさを感じながら、辿り着いた事務所の自動ドアをこじ開けるように中に入っていく俺。

受付の人とか何事かと思ってるしね。

完璧に怪しい人。

そのままヒロさんの部屋があるフロア前まで行くと、ガラス張りになっている会議室の方に人影が見える。

あのあくどい顔の弁護士とその横に並ぶ男の人と女の人

ヒロさん含めた四人が何か話し込んでいる姿だった。

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