[doll]⑱登坂広臣 (ページ6)

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広臣side ページ6

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買い物するだけなのにすげぇ楽しくて。

お菓子ばっかり買い込もうとするAにダメ出しをすることが面白い…。

でも笑ってばかりいられない。

Aがメンバーさん達に寄せていた信頼すべてを俺に向けてきたって事は

俺がちゃんとAを見ててやらないといけないわけで。

となると。

「お菓子は一つ！ご飯の後だからな」

まるで花ちゃんみたいになってきた(笑)

そんな俺に声を出して笑うAがほんっと無邪気にはしゃぐから

仕方ねーなって大量のお菓子を買う事を許しちまう。

俺、好きな子餌付けして太らせちゃうタイプかも…。なんてね。

「ねぇねぇ、明日の朝ご飯なーに？」

かごにお菓子を入れて、繋いだ手をしっかり握りしめながら聞いてくるA。

子供か！って言いたいけど、カワイイから許す。

「んー、明日こそサンドイッチ」

「手伝うよ～」

「いや…遠慮しとく」

「なんでよ！」

なんでもだよ、わかるだろーが。

また同じことの繰り返しだけは避けたい俺はAの抗議はスルーして

レジを通って帰り道へ。

レジ袋ともう片方の手にはAの手。

ただ買い物に出ただけなのに、Aの雰囲気が変わった事を知る発見があった。

何気ない日常の中で感じれるそれは

Aのテリトリーに俺が入ってるって事の証明だと思う。

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