[doll]⑱登坂広臣 (ページ50)

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広臣side ページ50

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「うわぁ…いっぱいある！！」

そう言ってもう画面にくぎ付けのAは、右手でマウスを操作しながら色んな写真を開いてはしゃぎ始めた。

「お前もこんな風にキラキラしたもんにはしゃぐんだな」

今まで知らなかったとでも言いたげなシンさんの言葉に

言葉だけで反論するAは画面をまっすぐに見ながらこう言った。

「そりゃ大好きな人との結婚式だもん！こんなキラキラした所でやりたい！」

「でた。天然出たよ、シンさん！俺こういう不意打ちでいっつも心臓爆発するんすよ！」

そう言って心臓を抑える俺に全く気付かないAは

いくつも写真を開いては消して

また開いて。

そうやって見ているうちに、一つの教会に目が留まったようだった。

「そこが気になるの？」

隣にくっついて一緒に画面をのぞき込めば。

"うん"と頷くAが言う。

「だってほら、教会から見える海が真っ青！

　青って三代目のイメージカラーでしょ？ここがいい！」

なんて、ほんっとこの子ってこういうとこで俺の気持ち鷲掴みにしてくんだから。

「んじゃ、ここで決定な」

当然俺も拒否する理由なんて一つもない。

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