[doll]⑱登坂広臣 (ページ47)

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広臣side ページ47

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「だ…誰か来たらどうするのー！！！もぉー！！！」

あれから部屋に戻った途端、正気に戻ったAが両手をグーにして怒り狂っている。

まあ当然と言えば当然なんだけど。

でも仕方ねーじゃん。

昨日やらせてくれなかったわけだし

スーツ姿えろいし。

なんて言えば余計に怒らせた(笑)

「はいはい、早く着替えて花ちゃんの店に行こ」

怒り狂うAの背中を押して服の置いてある部屋に連れて行き、着替えるように促して。

その準備ができるまで、ラインでシンさんに今日の事を報告しておく。

あのAが勧められた酒を断り、今日は一滴も飲まなかったという事を。

あとこれから花ちゃんの店に行くって事もね。

「…おまたせ」

まだ機嫌の悪いA。

デニムとTシャツっていうラフな格好なのに着こなしてる感があるのはもとから。

モデルをやってなくてもセンスのよかったAは本当になにを着ても似合う。

シンプルなものほど着こなすのって難しいのに、こういう才能はあるんだなーって

料理の事を思い出すとこのアンバランスさに笑っちまう。

「タクシーで行こうか」

そう言って呼んだタクシーに乗り込めば、シンさんからラインの返事がやってきて。

結局また3人で花ちゃんの店で飲む事になった。

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