[doll]⑱登坂広臣 (ページ28)

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広臣side ページ28

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静かな空気の中に鳴り響く電子音。

その主は俺の携帯で、取り出せばAからの着信だった。

「どした？」

もう帰ったんかな？って聞けば、これから実家を出るって事だった。

「花ちゃんの店にいるよ。隆二と葵さんも一緒」

そう伝えるとまあこう言うよね"行く！！"ってね。

待ってるって伝えるとすぐに電話が切れた。

「あの子のあの酒好きと酒癖だけは何とかして直さないとね」

ため息交じりに言う花ちゃんの言葉に、隆二を含めた全員が神妙な顔で頷いた。

こんなにすべての人に思われてるなんてよっぽどですけど？Aちゃん。

いつかはやめる時がくるんだろうか。

そんな心配をする俺に、隆二が一言。

「絶対直らないに1000点」

なんて言い出したからもうね。

全員がそっちにベットするでしょ、勝負になんないよ。

全員から苦笑いのため息が零れた。

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