[doll]⑱登坂広臣 (ページ23)

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広臣side ページ23

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ほんと、最近になってちゃんとこうやって報告してくれるようになったのがすげぇ嬉しい。

前まで一切そんな事してくれなかったし、俺が聞いてもほとんど答えてくれなかったしね。

新しい事務所に挨拶が済んだこと。

引退前提である事も受け入れてもらえて、俺との結婚の話もすでにドイツから申し送りがされていたとのこと。

さすがあの社長。

出来る人だ。

これからどうするのかと聞けば、実家に行ってくるとのことだった。

「あの実家凄かったよね！」

やり取りを全部のぞき見してる隆二。

「いや、見んなって」

普通になに見てんのよって突っ込んでみても全然聞いてなくて。

その時にまた手の中の携帯が振動して。

「あ！なにこれ！超カワイイんですけどー！！」

って俺より先に画面を見た隆二が悶絶した。

そこに書かれたいたのは

臣に会いたいなー

っていう、Aのカワイイ文面。

「俺もう帰る」

会いたいって言ってくれるなら会いにいかねーと。

軽く現実を見失ってる俺に爆笑する隆二。

無情にもタクシーはスタジオに入って行って、しばらくそこに籠りっきりにならざるを得なかった。

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