[doll]⑯登坂広臣 (ページ6)

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広臣side ページ6

※

「一緒にいるカワイイ子は彼女？」

にこやかな視線に晒されたかなちゃんが少し緊張気味に挨拶をする。

「いやいやいや、今日一緒にお仕事したモデルさんです」

そう紹介した所で、○さんの連れの女の人達が俺に気づいて何かソワソワし始めるけど、

そこは○さん、すっごいうまい事意識を自分に持ってかえらせる。

「ねぇ、俺といるのに他の男を見るわけ？」

さっきまで甘い囁くような話方だったのに急に冷たい声。

少し怖いぐらいに冷めたその声を聞いて、女の人達はすぐに視線を○さんだけに戻し、まるでご機嫌を伺うように猫なで声。

すげぇ

完全調教済み。

さっきまではどっちかって言えば○さんが従ってる風な雰囲気だったのに、実は主導権はこの人が持っていたわけで。

こうやって飴と鞭で完璧に自分だけに意識が向いてるように躾てる人が

この2人のほかにあと何人いるんだろう。

でも、今のってある意味俺の事もカバーしてくれたわけだよね？

サインとか写真とか強請られる前に防御線を引いてくれたんだと思うから。

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