[doll]⑮登坂広臣 (ページ27)

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広臣side ページ27

※

皆と挨拶を交わすシンさんが、花ちゃんと一緒になって俺の所に来る。

俺にとってもこの2人ってアニキみたい。

って、シンさんは弟か(笑)

「もう俺らも普段の仕事に戻るからお前らと関わる事もねぇけど。

　もし、なんかどっかで縁があったら飲もうぜ」

そう言って差し出された大きな掌と握手して。

伝えられた言葉の意味を飲み込んだ。

ようするに、シンさんとももう会えないって事なんだろう。

縁があったら…なんて、どこに住んでなんの仕事をやってるかもわかんねー人との偶然の縁なんて

あるとしたらよっぽどの奇跡。

隕石が当たるレベルだと思う。

シンさんとの縁が切れた事もかなりのショックだった…。

そんな俺の横でもショックを味わってる人がいる。

「花ちゃん…俺…花ちゃんと結婚したいっす」

号泣数秒前って感じに涙ぐんでる隆二の愛の告白に、周りの皆が爆笑してるけど

花ちゃんはなぜか隆二の涙にもらい泣きして。

「今市ちゃん！！もしまた運命がアタシ達を引き合わせてくれたのならその時は…

　結婚しましょう！！」

そう言って、きっと隆二の為だけに作ってきた重箱の弁当を手渡していた。

で、2人で抱き合って号泣。

うん…なんつーか

分かれって辛いよね。

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