[doll]⑮登坂広臣 (ページ26)

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広臣side ページ26

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「親父たちが会って謝りたいって言ってたけど、どうする？」

「いや…謝られる事でもないんで」

伺うようなシンさんの言葉に返事を返して、ようやく下がったままだった顔を上げた。

目の前の2人は心配そうに俺を見てるから笑っちまって。

大丈夫だからと伝えても、その瞳は晴れていない。

「昨日はもしかして親子喧嘩とか？」

強がって笑いながら聞けば、2人は大きく頷いた。

「おふくろがもうね…。大声で朝まで言い合ってたけど、結局は親父も海外案に賛成だからおふくろが折れた」

ため息交じりのシンさんが地味に目の下にクマを作っているのは、きっと親子喧嘩に最後まで付き合ってたからだろうなって思った。

ほんっと面倒見いいよね、この人は。

話しの途中でやってきたヒロさんの姿に全員が集まる中、挨拶の為に前に出るシンさんが俺達に頭を下げて。

今回の新曲の事と合宿の事

最後にストーカー事件の事を話し、お詫びと激励の言葉をシンさんらしくもない言葉で紡いで俺達に贈ってくれた。

その後はヒロさんの挨拶。

新曲のお披露目も終わってる事から、これで本当に最後だという〆の挨拶をヒロさんと2人からもらい

ついにこれで、3か月に渡った今回の合宿の本当の終わりがやってきた。

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